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近年、日本において過労死等が多発し、大きな社会問題となっています。
過労死は、働く人間にとっては、誰もが無関係ではいられない問題です。
とくに近年、労働時間の二極化傾向が進み、正社員の労働時間が長時間化しています。
とりわけ、平日の労働時間が長くなり睡眠時間が減少する傾向にあります。
そのような過酷な労働環境では、人間は、極限状態となり、やがて過労死・過労自殺に至ってしまいます。
過労死等防止対策推進法第2条により、以下のとおり定義づけられています。
日本における長時間労働の要因としては、①日本的雇用システムの最大の特徴である長期雇用慣行のもとでは外部労働市場を利用した雇用の柔軟性を確保することが難かしかったことから、企業内部で柔軟性を確保する方法の1つとして日常的に長時間の時間外労働が行われてきたこと、及び②日本的な労働市場の二重構造(正規労働者と非正規労働者間の大きな格差・乖離)が残存するなかで、1990年代以降、グローバル競争の激化、景気低迷の長期化、企業内人員構造の高齢化などを背景にコスト削減圧力が急激に高まったため、コスト削減の手段として非正規労働者が増加し、量的に減少した正規労働者の過重労働を深刻化させたことが挙げられます。
このように、日本の長時間労働問題は、日本の雇用システムや労働市場の構造と密接にかかわる深刻な問題なのです。
過労死は、未然に防止することが一番ですが、万が一、過労死が疑われる事案が発生してしまった場合、遺族としてはどのように対応すべきでしょうか。
労災請求は、労働者災害補償保険法により、亡くなった方と一定の関係にある近親者が、一時金や年金、葬儀費用等を請求する手続です。
労災請求の方法は、所定の用紙に必要事項を記載し、資料等を添えて、管轄の労働基準監督署長に提出します。
以上の労災保険によりカバーされる補償の範囲を超えて、労災事故による労働者の損害を補償するためには、民法上の損害賠償請求の要件を立証して、損害賠償請求をする必要があります。
業務による明らかな過重負荷を受けたことにより発生した脳・心臓疾患は、業務上の疾病として取り扱われます。
そして、その判断基準としては、
という事情をもとに総合的に判断されます。