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未払残業代の時効

A

Q
質問未払いの残業代は,いつまでさかのぼって請求できますか?
A回答 まずは結論から
目安は「過去3年分」です。

残業代を請求できるのは,原則として,給料日から3年前までさかのぼった分です(退職金だけは5年です。)。

ポイントは,この3年という期限が,今日もじわじわ削られているということです。例えば,今日が2026年4月1日だとすると,2023年4月分の給料日を過ぎた瞬間に,その月の残業代は請求できなくなります。つまり「相談しようかな」と迷っている間にも,1箇月分ずつ,請求できる金額が減っていっているということです。

請求できる期間のイメージ(3年分=36箇月)
3年前(消えていく月)今日
毎月,いちばん古い1箇月分が,請求できなくなっていきます。
  • 会社を辞めた後でも請求できます
  • 内容証明郵便を送るなど,時効を止める方法もあります
  • ただし,いつが起算日になるかは会社の給料計算の仕組みによって変わるので,一人で判断せず,当事務所の弁護士等の専門家に早めに確認したほうが安全です

「まだ在職中だから」,「辞めてから時間が経ってしまったから」と迷っている方ほど,まずは今の時点で何箇月分が請求できる状態か,確認だけでもしておくことをお勧めします。

解説根拠を確認したい方へ(条文つき)

1 消滅時効期間の現在のルール

2020年4月1日施行の改正労働基準法により,賃金請求権の消滅時効期間は,従来の2年から,原則5年に延長されました。ただし,経過措置により,当分の間は3年とされています。退職手当の請求権は,従来どおり5年です。

図 賃金の請求権が消えるまでの期間
改正前
2年
現在(当分の間)
3年
原則・退職手当
5年
期間は,給料日(支払期日)から数えます。
根拠条文労働基準法第115条同法附則第143条第3項

2 時効の完成を防ぐには

時効は,毎月の給料の支払期日ごとに,古いものから進みます。内容証明郵便による請求(催告)をすると,時効の完成が6箇月間猶予されます。ただし,その間に訴訟提起などをしなければ,時効は完成してしまいます。未払い分が日々減っていきますので,お早めにご相談ください。

図 内容証明郵便による時効の完成猶予
ステップ1内容証明郵便で請求する(催告)
ステップ26箇月間,時効の完成が猶予される
ステップ36箇月以内に訴訟提起などをする
ステップ3をしないまま6箇月が過ぎると,時効は完成してしまいます。
根拠条文民法第150条第1項
まずはお気軽にご相談ください
一人で判断せず,今の時点で何箇月分が請求できるか,まずは確認だけでもどうぞ。
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