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IT・メディア業界は、過労死問題がしばしばニュースになるなど過酷な労働環境で知られています。
長時間労働が常態化していることから、残業代をめぐる問題も起きやすい業界です。実際に働いていて「何かおかしい」と感じたら、早めに弁護士に相談することをお勧めします。
IT・メディア業界では長時間労働が深刻な課題になっています。
さらに、サービス残業の横行、裁量労働制やフレックスタイム制といった労働形態の問題もあり、本来支払われるはずの残業代が未払いになっているケースも多い状況です。
IT・メディア業界で残業代の未払いが起きる背景には、次のような事情があるといわれています。
1つは、裁量労働制やフレックスタイム制が導入され、時間外労働が見えにくい状態になっていることです。
裁量労働制は、実労働時間に関係なく「一定の労働時間働いた」とみなす制度です。
業務の性質上、労働者に裁量を認める必要がある特定の職種が対象です。
IT・メディア業界では、システムコンサルタント、プログラマー、エンジニア、記者などの仕事が当てはまります。
裁量労働制が採用されている企業の場合、みなし労働時間が7時間であれば実労働時間が5時間のときでも7時間働いたものとみなされます。
その代わり、実働時間が10時間かかったときでもみなし労働時間は7時間となり、残業代は出ません。
もっとも、裁量労働制が認められるには、労使協定を締結して労働基準監督署に届け出るなどの所定の手続が必要です。
導入時の手続に不備があれば、残業代の請求が認められる可能性があります。
また、裁量労働制の導入手続に問題がない場合でも、みなし労働時間が長すぎる、休日出勤や深夜労働があるといったときには残業代の請求が可能です。
さらに、フレックスタイム制度で始業・終業時間を自由に決められる場合も、導入時の手続や運用に不備があれば、実労働時間に合わせて残業代を請求できます。
IT業界は人手不足もあり、長時間労働が当たり前になっている現状があります。
また、メディア業界も拘束時間の長さや不規則な勤務形態などが原因で長時間労働に陥りがちです。
さらに、IT業界・メディア業界は業界の体質でサービス残業が常態化しているともいわれています。
会社側が労働者側に「年俸制や固定残業代制を採用しているから、残業代は出ない」と説明している場合もあります。
しかし、それは誤った法解釈です。年棒制を採用している場合でも残業代は発生しますし、固定残業制を採用している場合でも導入の仕方や運用に問題があれば残業代が発生する可能性があります。
もし未払残業代の存在に気がついたら、一度弁護士にご相談ください。長時間労働は心身を疲弊させます。
体調を崩して取り返しがつかなくなってしまう前に専門家のサポートを受けることをお勧めします。
弁護士は法律と交渉のプロとして、法的なアドバイスや会社との交渉代行なども行なっています。
もし不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。